ツキアカリテラス

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2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

質問していいですか?の違和感

「質問していいですか?」 よく生徒から言われる言葉である。ビジネスシーンでも誰かと話すときには「いまお時間よろしいですか?」と言うのが一つのマナーであるし、相手への気遣いという点では何も問題がない。ただ、文脈にもよるのだが、個人的にはこう言…

学校は想像以上に難しいことをやっている

仕事柄、学校の授業内容についても質問を受けることが多く、その中で学校でどのレベルまで授業が展開されているのかを知ることも多い。特にここ数年は、学校で扱われている内容のレベルが非常に高いなと思わされることばかりだ。 例えば化学の場合、結合であ…

少しずつ徳を重ねるしかない

これだけ多くの生徒を担当していれば、すぐに親しい間柄になるような生徒もいれば、なかなか打ち解けられないような生徒もいる。特に異動したての場合というのは、基本的に冷たい目とまではいかないまでも、前任者ロスというのはあるわけで、多少不満をもっ…

大学の理系学部志望者は英語を頑張って欲しい

これは普段の進路指導でも事あるごとに言っていることなのだけど、とにかく大学受験生で理系の人は英語を頑張って欲しい。流石に苦手なものを得意になれとまでは言わないけれど、せめて苦手でないレベルに、せめて共通テストレベルのリーディングであれば文…

私のラフな映像授業の準備

映像授業はもはや当たり前のツールとなっている。そして、その形式も様々である。おそらく多数派としては「Powerpoint/Keynoteを用いたプレゼン」であるが、私はそうではない。 私はiPadのGoodnotesで手書きをしながら授業をしている。ただ、完全に手書きで…

化学における理解型暗記の例(周期律)

暑くなってきた。今年は猛暑という予報なので、熱中症にならないように気をつけたい。室内でも熱中症は十分に起こりうるので、水分補給なども欠かさずにしておきたいところである。自習室で根を詰めてやっていると、水分補給を忘れることも少なくないので。 …

懐きのいい生徒の向こう側へ

ある程度授業回数をこなすと、生徒の懐き具合に差が出始める。毎日のように質問してくるような生徒もいれば、いままでも、そしてこれからも、口を聞くことはほとんどないような生徒もいる。 我々は承認欲求をもった生き物だから、懐かれるとどうしても可愛が…

作問でワクワクする

問題を作っているときはいろんなことを考える。以前ストーリー性を重視するようなことを書いた気がするが、それと同等に大事なものがあることに、作問をしていて気づいた次第である。 例えば、問題集で人気があるものはなんだろう。良問が多い、解説が丁寧、…

数学を学びなおしていて気づいたこと

数日前から、高校数学を本格的に学びなおしている。進路指導をしていて、数学についても解像度の高いアドバイスができるようになればいいなと思ったことと、もともと数学は好きだったので趣味も兼ねて、ということになる。物理の勉強も中途半端に終わってい…

映像授業における「間」

このご時世で、映像授業もいくつか担当させていただいた。編集はセルフとなるのだが、昔は授業における「間」を映像授業にも反映させていた。つまり無音で数秒というところがいくつかあるのだ。 これは昨今の映像授業というか、映像全体において、視聴の効率…

エッセンシャル生物学

私が大学に入って初めての講義で、この教科書の存在を知った。しれっと教授が「8000円するんですよね、、」と言って、しかもその分厚さに大変驚いたのは今でも記憶に残っている。と同時に、これくらい高価で、かつ分厚いもので勉強を進めることが、これまで…

そろそろ繁忙期

この投稿がブログを開設してから57本目の投稿となる。58日間、予約投稿をミスしてうっかり1日抜けた以外は毎日投稿してきた。ずっとこのペースでやっていきたいのだが、ここでいよいよ夏期講習が本格化する。しかも今年度は例年になくバタバタしそうなので…

効率よく暗記をするための3つのコツ

よく「〜が覚えられない」という声を聞く(不思議と今年はその声がとにかく多い気がする)。化学式が覚えられない、有機化学の反応が覚えられない、あるいは英単語が覚えられない、と様々である。 自分自身、このあたりは受験生時代には気合で乗り切った人間…

問題を解いていて詰まったときに自問すべき2つのこと

問題を解いていて詰まったとき。とにかく答えなければならない、というより、何か書いておけば最悪部分点は取れるだろう、という甘い考えのもと頓珍漢な答えを書いて結局バツを食らう、といったことは実際演習の答案を採点していてもつくづく感じる。恐ろし…

攻めて勝つか守って勝つか

前回は夏の勉強法について述べたが、この内容を見てもわかるように私は徹底的に基礎を固めることを重視する派である。そしてそのためには泥臭い反復練習も厭わない。だから授業では例題を示してその類題を解かせる、といったことも結構する。とにかく授業内…

夏の勉強法〜とにかく基礎を固める〜

もうすぐ夏休みが始まる。受験生にとっては最も重要な時期である。なぜ夏が重要なのかというと、夏期講習のセールストークとかそういった意味ではなく、それに関係なく大事なのだ。 やはり勉強のためにまとまった時間がとりやすいこと。これに尽きる。もちろ…

和田裕美さんに共感した話

今見たら、予約投稿の日付を間違っていて7/7に1日抜けてしまっていたようだ(泣) さて、本題。学生時代にビジネス書やら自己啓発書やらを読み漁る機会があった。自己啓発書に関しては「とにかく行動しろ」など色々と背中を押すような言葉があって、当時の…

憧れの人は自分に似ている人でいい

他人を変えることは難しいが自分を変えることは簡単である。だから自分を一皮むけた存在にするには、自分自身を変えたり、自分自身が身を置いている環境を変えたりする方が良い、これは確かにそうだと思う。 では自分を変えるにはどうしたらいいのだろうか?…

生徒の字の汚さを静観した話

よく世間で言われるのが「字の汚い人は頭がいい」ということだ。頭の回転に手が追いつかず、字が乱れてしまうという本当のような嘘のような理由である。少なくとも私の経験上は頭の良さと字の汚さはそこまで相関がないように思う。頭がいい人に字が綺麗な人…

FAXは全廃すべきか?

news.yahoo.co.jp 個人的にもFAXは無くしてしまえるのなら無くしてしまった方がいいと思うのだが、それでもデータだと容易に無限コピーが可能になってしまうので、そこのところが気持ち悪い。そう思えば、これだけデジタル化の恩恵を受けてもなお生き残り続…

教材における問題の構成

作曲において「曲先」や「詞先」という用語がある。文字通り、前者は先に曲を作ってそれに合わせて歌詞を乗せること、後者は歌詞を先に作ってそれに合わせてメロディをつけることである。おそらく楽器演奏を経験した人は前者が多いのではと思う。もちろんど…

ポジティブ思考かネガティブ思考か

私はよく他人から悩み事がないだの楽観的だの言われることがしばしばある。もちろんそんなことはない。日々授業の出来の悪さに落ち込み引きずり、ここはああ言ったら良かったなと反省しているし、それ以外にも生きていりゃ何かとあるから悩み事なんていくら…

生物の勉強法

私は化学を教える仕事をしているが、実は専門はバリバリの生命科学である。だから生物の質問を受けることもしばしばある。特に定期考査前は質問が多い。 ところで、学校のカリキュラムのため、本来物理と化学を選択するのであっても、生物を履修しなければな…

断捨離しなくてよかったこと

私は物持ちが良いというか、物が捨てられない性分である。世間ではミニマリストだの断捨離だのが流行っているのに。年に数回、思い切って捨てることはあるのだが、それでも本当は捨てた方がいいのにと思いつつ、捨てられないものはたくさんある。書籍類はも…

みんなが使っている参考書はあなたに合うとは限らない(後編)

前回の続きである。参考書や問題集の選び方は、みんなが選んでいるから、人気があるからという理由で選ぶのではなく、自分のレベルと参考書や問題集のレベルを比較して「頑張れば手がとどくレベル」のものに取り組むべきだ、ということだった。 では、適切な…

みんなが使っている参考書はあなたに合うとは限らない(前編)

仕事柄、問題集や参考書に詳しくなってしまうし、本屋に行くとそういうコーナーに必ず足を運んでしまうものである。そもそも、私自身が受験生だったときも半分参考書オタクみたいなところがあり、暇さえあれば高校の近所にある本屋に立ち寄っていた。そう考…