ツキアカリテラス

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攻めて勝つか守って勝つか

前回は夏の勉強法について述べたが、この内容を見てもわかるように私は徹底的に基礎を固めることを重視する派である。そしてそのためには泥臭い反復練習も厭わない。だから授業では例題を示してその類題を解かせる、といったことも結構する。とにかく授業内でその手法を身につけてもらう/手法にある論理的背景を理解してもらうことが毎時の目標である。もちろん目の前の生徒によって臨機応変に手は変えるのだが、原則としては私はこのような立場をとる。確実にできなければならないことを確実にやり、差がつく問題も固めた基礎でもって踏ん張ってなるべく解く。それで十分だと思っている。いわば「守って勝つ」タイプの生徒を育てる、といったところか。他の科目とのバランスもあるので、とにかく担当科目の学力を上げる!ということに関してはそこまで積極的ではない。それよりはトータルでの底上げをかなり意識している。だから私の授業はやたら読解にこだわる、国語的なものになることもしばしばある。守るのであれば全科目において守備力を高めてあげたい、というのが私の思いだ。

 

もちろん、それとは逆の立場をとる講師もいる。つまり「攻めて勝つ」タイプの生徒を育てるのだ。いたずらに難問をやる、というわけではないのだが、できる限り発展的な課題を通して引っ張り上げ、得意科目に仕立てていき、その科目で大量得点を狙うようなスタイルだ。

 

もちろん、どちらも正しいし、できれば両方の思想を持った人に師事するのがベストだと思う。ただ、自分がどのタイプなのか、そしてどのタイプでこれからやっていくのかは決めておいた方がいいだろう。そろそろ戦略を具体的に固めていく時期だろうから。