ツキアカリテラス

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夏の勉強法〜とにかく基礎を固める〜

もうすぐ夏休みが始まる。受験生にとっては最も重要な時期である。なぜ夏が重要なのかというと、夏期講習のセールストークとかそういった意味ではなく、それに関係なく大事なのだ。

 

やはり勉強のためにまとまった時間がとりやすいこと。これに尽きる。もちろん部活動がまだ終わっていない、学校の補習がある、など色々と時間を取られることはあるだろうが、それでも普段よりは時間をとることができるだろう。

 

何かをマスターするとき、少しずつ継続してやることが大切だとよく言われるし、私もそれについては大いに同意するのだが、それでもやはりどこかでブーストをかけないといけない。つまり、短期集中的に量をこなしてゴリゴリ手を動かす時期がどこかで絶対に必要だと私は思っている。そのタイミングとして、試験本番から逆算しても、まとまった時間が確保できるという点でも、夏がうってつけなのである。ここでしっかりと力をつけておかないと、後々の追い上げがかなり苦しくなる。

 

ではこの時期にどのような問題をこなせばよいのか。それはその人の置かれた状況により異なるのだが、絶対にやっていけないのは背伸びしすぎた勉強をしてはならないことである。周りのみんながやっているから同じ問題集をやる、といったケースでこういうことがありがたいだが、とにかく基礎が不安定であればそれを徹底的に固めることを薦める。そのためには教科書レベルの問題にまで立ち戻っていいと思う。というより、立ちもどれる最後のチャンスがこの夏なのだ。それを過ぎると、残された時間が少ないので、どこかで力技で、荒療治でねじ込むということが必要になってくる。そしてそれはどうしても負荷がかかりすぎるし、ねじ込みきれない可能性も往々にしてあるので、極力そうならないように、夏である程度基礎固めをしておく必要がある。

 

具体的には、国公立大学であれば、入試標準レベルの問題を確実に解けるようにすることだ。苦手であれば共通テストレベルをマスター、でもいいと思う(もっとも共通テストは形式がかなり違うしクセも強いのだが)。一部の国公立は共通テストで配点が5割、あるいはそれ以上あるところもあるから、その場合はより一層共通テストレベルを完璧にすることが要求される。

 

もちろん、問題の解き方を暗記するのではダメだ。それを見たことのない問題にも適用できてはじめて、基礎が身についた、ということになる。そのためには、自分の解答プロセスを論理的に説明できることが大切だ。他人に解説できるようになること、あるいは、白紙に自分の解答プロセスを文字起こしできるようになることが到達目標と言えるだろう。

 

個別に言えばもっと細かい話になるのだが、最もざっくりシンプルに言えば、夏の目標はそういうことになる。これを逆算的に予定を組んで、定期的にリスケジューリングしながら進めていくことが大切だ。