少しずつ徳を重ねるしかない
これだけ多くの生徒を担当していれば、すぐに親しい間柄になるような生徒もいれば、なかなか打ち解けられないような生徒もいる。特に異動したての場合というのは、基本的に冷たい目とまではいかないまでも、前任者ロスというのはあるわけで、多少不満をもった眼差しで見られることは少なくない。
それでもめげずにちゃんとしたことをやっていれば、いつかは「せんせい、、」と質問を持ってきたり、進路の相談をしてきたりする。もちろん、毎回そうそううまくはいかない。実際に、このときの対応がまずくてそれっきり疎遠になってしまった生徒も何人かいる。まだ対応できればいいのだが、お互いに言葉がすれ違いになってしまって、ずっと打ち解けられなかった事例もある。こういうことたちがあったときは、本当に自分は教師としての資質があるのかを疑いたくなってしまうものだが、それでもめげずに対応をし続けるしかないかなと思う。
本当に、泥臭くかつ地道な作業である。少しずつ徳を積み重ねる、修行僧のような行いが必要となる。でも、ベストな方法は正直これしか思い浮かばないのだ。
最近、とある生徒が割と頻繁に私の元に来るようになった。理由はわからない。ともすると私に対する信頼度が高まったわけではなく、仕方なしに来ているのかもしれない。でもやるべきことをやる、誠心誠意対応するのみだ。