ツキアカリテラス

tsuki-akr terrace

私が博士号を取得するまで(1)

ふと、タイトルの件で書いてみたくなった。長編になるので小分けにして書きたい。

 

とりあえず、修士課程まではすっとばしたいと思う(笑)全員が全員そうではないが、大体の場合、理系であればよほど社会に出てやりたいことが見つからない限りはここまではストレートに進むと思うので。当時は人付き合いはそこそこにあったものの、大抵は希薄な関係であり、自分自身がまさに「陰キャ」だったこともあり(今が陽キャだとは言っていない)、そこまで人間関係が広がることはなかった。今思えば本当に惜しいことをしたと思う。とりあえず、風に流されるまま飛んでいくようにして、学部での生活は終わった。繰り返しになるけれど、本当に勿体無い4年間を送ったな、、、

 

それで、修士課程に進学して、これもまた右に倣えみたいな感じで就職活動をする。当時の私は、随分と舐めたものだと思うが、就職は受験や資格試験の延長線上だと思っていて、割と楽観的に考えていた。当時はたしか団塊の世代が一気に退職するタイミングということもあり、売り手市場だったこともあるのだろう。もちろん就職に関する本は何冊か読んで、対策を立てた上で就職活動をしたのだが、よくよく考えたら自分のやりたいことが、この時点でも確固たるものがなく、エントリーシートも薄っぺらいものだったと思う。面接官にしてみれば「お前何でここにきた」と思われてもおかしくなかっただろう。強いてやりたいものは何かといえば研究なのだが、それは本来であれば大学に残ってもできることだ。わざわざ企業に勤めてやるべきことではない。

 

結局、面接も含めると全て不採用の結果。エントリーシートの時点で祈られることも少なくなかった。最初は大きな企業だから競争率が、と思っていたが、やはり自分の価値観が固まっていないのが一番の原因だと今になって思う。それでも少しは成長したのか、自分はまだ研究をじっくりやりたいと思うようになり、これは企業の研究職とは少し違う、大学に残ってやったほうがいい、と判断。たしか修士1回の2月くらいだったと思う。それで博士課程への進学を決意した。

 

ただ、今思えば、おそらく就職活動に嫌気がさして逃げたかったのだろうなと思う。あるいはまだ社会に出たくない、モラトリアム人間でいたいと思っていたのかもしれない。それが本心だったと思う。そしてその甘い考えが、後々になって地獄を見ることになるのである、、、

 

続く。