ツキアカリテラス

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【今日の一曲】チャットモンチー「親知らず」

今でこそいろんな曲を聴いているのだけど、こんな私でも原点にあたる曲があったり、アーティストがいたりする。私の場合、その筆頭にあたるのがチャットモンチーだ。

 

3ピースでありながら重厚なサウンド、キャッチーかつシンプルでありながらオリジナリティ溢れる尖ったメロディ、そして等身大の姿を描いた歌詞、これらが見事に絡み合って数々の名曲を生み出した。ギターを新調したときにテレキャスターを買ったのも、このバンドに憧れたからだ。

 

そんなチャットモンチーの中でも私が一番推しなのは、クミコンこと高橋久美子さんである。あの尖ったサウンドは三位一体だからこそ成立し得たものなのだが、その土台となる骨格の部分を支えてくれたのは、唯一無二の彼女のドラムサウンドによる部分が最も大きいと思っている。初めて代替のきかないドラムがあるんだということを教えてくれた。

 

そして彼女は詩人としても素晴らしかった。むしろ私にとっての推しポイントはドラム以上にここかもしれない。改めてチャットモンチーの作品たちの歌詞を読み返したときに、刺さるのはいつも彼女の歌詞であった。いや、他の2人もすごくいい歌詞を書くのだけど、特にノスタルジーにさせる歌詞を書けば彼女は天下一品だと思う。

 

その中でも個人的に最高傑作だと思うのが(選ぶのを迷ったが、、)今回紹介する「親知らず」という曲である。アルバムの1曲目という大事なポジションを担う曲なので、代名詞となる曲の1つだと思うのだが。

 

色々調べたら、本人の解釈を見つけて、出だしと最後に同じ歌詞を置いてうまいなあと思うなど、言いたいことをほとんど言われてしまったのだけど笑、1つここにないことを感想として言うとしたら、ラスサビである。

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「大丈夫!」

 

この4文字は他のサビにはない。歌詞のストーリーを追っかけて行くと、ラスサビは改めて親の子に対する愛を実感したあとの、家族写真を見たときの情景だ。なんか、吹っ切れたと言うか安心感を得たというか、本当の意味で独り立ちをする決心がついた、そんな感じがするのだ。単に他のサビにはないから、という以上に存在感がすごい。バックの音楽もコーラスが加わり一気に分厚くなり、一気に畳み掛ける。歌詞と曲の親和性が半端ない。

 

私ももう、親元を離れて長い時間が経つ。この曲を知ったのはまだ実家にいたときだけど、やはりそのときと歌詞に対する感じ方が少し変わっていると感じる。実家にいたときは「将来こういうふうに感じるのかな」と思う自分がいて、今はよりそれをリアリティをもって感じる自分がいる。そして特に、この「大丈夫!」のインパクトを、年をとるごとに強く感じるのだ。