以前WonFu(旺福)という、台湾で非常に有名なバンドの紹介をした。
それ以来、色々と台湾の音楽を聴いている。昔ほど自分の中でブームは下火になったけれども、Spotifyを聴いていると流れてくるものだから、これ聴いたことないな、聴いてみよう、の流れで少しずつ聴いている状況だ。
そんな中で刺さったのが、今回紹介する「ゲシュタルト乙女」というバンドだ。思いっきり日本語の歌詞なので邦楽かなと思っていたのだが、そうではなく台湾のバンド。本当は「Eeyo」という曲が一番好きだったのでそれを紹介したかったのだが、公式のYoutubeではアップロードされていないので、今回はこちらの曲を。ていうかどれもいいんだけどね。個人的には久々のヒットである。
入りのリバースディレイがかかったギターからもう一気に引き込まれる。と思ったら間髪入れずに始まるギターのリフ。そう、ギターがすごくセンスがいい。リフだけでなくソロも、フレーズ全体がひねりとキャッチーさの絶妙なバランスを保っているし、サウンドも個人的にはストライク。どうやったらこんな音作りできるんだと。歌詞も最近の日常的な雰囲気やら詰め込んだスタイルとは一線を画した、これぞポエムという感じのもの。凝った表現というのはないけれど、個人的には「これでいいんだよ!」って感じ。
それで、聴きながらすぐに思ったのは、どこか懐かしい感覚。そう、よくよく考えたら、自分は相対性理論に一時期ハマっていて、その世界観に近い。さすがに歌詞の世界観は違うけれど、曲の雰囲気はまさにそれである。相対性理論のギターをさらにフィーチャーさせたもの、と形容すれば近いかもしれない。
実際、インタビューの記事によればギターの方は相対性理論を憧れのバンドに挙げているし、あの長岡亮介さんが好きとのこと。ああ、そういえばそういう感じでもあるよな、クリーンでこれだけ聴かせるギターだもんな、と。
WonFuもそうだったけど、台湾の音楽はすごく日本人の耳に馴染みやすいと思う。特に最近の邦楽はかなり技巧的なものが増えている印象だけど、台湾は少し前の、割とストレート直球でキャッチーな曲が多いと思う。また台湾の音楽に対する熱が上がりそうだ。