【読書記録】ときほぐす手帳: いいことばかりが続くわけじゃない日々をゆるやかにつむぐ私のノートの使い方
たまたまツイッターで見つけて気になって即買い。というよりKindle Unlimitedだったから買った感覚はないのだけど(笑)著者はバレットジャーナルユーザーだが、それとデジタルツールの併用について書かれた本である。ていうかこの方、「箇条書き手帳」でうまくいく はじめてのバレットジャーナルの著者だったんだ。
私も今年からバレットジャーナルで時間管理をしている。もともとほぼ日手帳をずっと使っていて、ウィークリーがいいな、でもカズンだと思いなとなりつつ、半ば手帳難民になりながらここ2年ほど色々とっかえひっかえしていたのだが、今年はこれ。数年前から知っていて気にはなっていたものの、実践するのは初めてだ。今のところ、自由度の高さがすごく心地よい。
また、一方でデジタルツールによる時間管理とアナログツールによる時間管理もずっと行き来している。こちらも半ば難民状態だ。今のところはアナログツールメインでたまに併用している程度だが、この自分の状況が著者の実践と非常に近いので興味を持って購入した次第である。
内容的にはタスクの細分化など、時間管理術では割と当たり前のことが書かれているが、自分とやっていることが似ていると、刺さり度合いも違う。著者はグーグルカレンダーを自分よりもさらに使い込んで上手く併用をしているようだ。私はアポの登録を必要最小限でやっている状況なので、もっとデジタルツールにアウトソースしていこうと思う。Notionについても書かれていた。これも気になってはいるものの、アカウントを取得して以来全く使っていない、というよりはいまいち使い方がわからない。やれる部分は色々やってみようかな。
しかし、私が読んでいて一番良かったのはここではない。
最後の「ステップ10 まよったときには」である。
この章では、このご時世で悩みやストレスを抱えやすくなり、その中でやりたいことを先延ばしにしてしまう、あるいはせざるを得ない状況が続いている。その処方箋を、心理学的知見を交えつつ書かれている。ここに私は大変温かみを感じた。著者も明記しているが、この状況で色々と迷い、悶々とした日々を過ごされたのであろう。実際に経験した人間の紡ぐ言葉は強い力をもつ。たしかに、この章だけでなく、本全体において、どことなく、あたたかさを感じる部分がいくつかあったのだ。私は、文体はパーソナリティを反映すると信じてはばからないのだが、このパーソナリティーには私は非常にシンパシーを抱いた。やはり何かを主張するときには、声を大にして相手の腕を引っ張るような言い回しではなく、穏やかな口調で背中を後押しするようでありたいと思うのである。