力不足
今年も何人か大学受験をする生徒を担当しているのだけど、これはまずいなと思っていることがある。特に今年は基礎がまだ身についていないと思われるケースに、多く出くわすからである。
基本知識や基本問題の解法が身についていない。身についていたとしても、個々の問題の解法をそのまま暗記してしまっているのか、問題をさせたときにほぼ手が止まってしまう者も多い。おそらく問題文で示された内容から、どう論理的に解法を選択するかがまだ慣れていないように見受けられる。毎年そういう受験生は何人かいるのだが、特に今年は多く感じる。
私は「ゆとり世代」とかそういう言葉がすごく嫌いなので、これをこのご時世だから、オンライン授業だったから、なんてことは絶対に言わない。たぶん実際そうだったとしても言わないと思う。それに、多くは以前から担当していた生徒なので、ひとえに私の力不足だと思っている。
私がやるべきなのは、華麗な解法や高尚な理論を提示するのではなく、目の前の生徒が問題をできるようにする、ということである。受験に必要な知識など、今やいろんな参考書やYoutubeの動画で学べる。ただ、それでも問題を解けないケースは普通にあって、それは知識の使い方が分からないからだと思う。使い方を会得するためにはやはり、問題文のどこを手がかりにするのかをしつこく教えていき、それを手を動かして身につけさせることだと思う。
改めて解法の必然性というのを意識しながら授業を行なっていきたい。