ツキアカリテラス

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大学入試間際だからこそ確認してほしいこと

共通テストまで50日を切った。また今年も入試が始まろうとしている。おそらく多くの受験生は最後の追い込みということで、過去問の演習に邁進していることだろうと思う。 ただ、この時期だからこそ、もう一度確認してほしい。 「本当に基礎は完成しています…

年下でも後輩でも敬語を使う

前にも書いた通り、私も勤続10年、すっかり歳をとったものである。私が仕事を始めたときの、10年先輩の人のような存在感を纏っているかというと、それはないだろう、、と思うのだけど。 ということで、私よりも年次が下の人が随分増えてきたし、もちろんアル…

学力が伸びる機会を失わせる2つの方法

何かの縁で私の授業を受けることになった生徒。もちろん、そのまま受験まで面倒を見てあげたいところなのだが、色々な理由で授業を切られてしまうことがある。そして、それは私に限ったことではなく、他の講師でもそうだろうと思う。 色々な理由というのは、…

数学を担当していない理系の塾屋さんが数学重要問題集を解いてみて気づいたこと

色々と本業が忙しいのでだいぶん間が空いてしまった。書くネタはあるにはあるのだが、それを文章としてまとめる時間がなかなか取れない。とは言え、よくよく考えたらこれまでのブログも大半は大して構成は考えず思うがままに書いているから、もうバーっと書…

一番印象深かった推薦入試合格者

仕事柄、推薦入試を受ける生徒を担当することがしばしばある。前にも書いた通り、推薦入試ではまず志望理由書を仕上げることが最初の関門になるのだけど、これが案外できない。 志望理由とあわせて必要になるのが、いわゆる「自己PR」である。自分が高校時代…

推薦入試があればペーパーテストはいらない?

近年、「推薦入試」や「AO入試」、いや、この表現も古いだろう、「学校推薦型選抜」「総合型選抜」の重要性が高まっている。国立大学では定員の3割を目指すとされているくらいだから、この流れは当然といえば当然だろう。 このような入試では、従来の大学入…

10月の憂鬱を乗り越えろ

気圧の変動が激しすぎてここ数日、頭痛が頻発していて悩まされている。 季節の変わり目はやはりメンタルにも影響が大きく、「季節性うつ病」なるものもあるほど。よくよく考えれば、10月はいつも気分のコントロールに悩まされているような気がする。世間はも…

【読書記録】「教養としての東大理科の入試問題」

久々に本屋で面白そうな本を見つけたので即購入、そして即読了した。 www.amazon.co.jp 仕事柄、様々な大学の入試問題を見たり解いたりしている。私は大学入試というのは「大学からのこれから大学生になる諸君に向けたメッセージだ」という考えを決して疑わ…

受験生はtwitterやめたら?について

受験生が夏頃からよく聞く、あるいは受験生を教えている人間が夏頃からよく話す言葉が「twitterやめたら?」だ。なぜかこういう言い回しではtwitterが真っ先に槍玉に挙げられるのだが笑、twitterというか、SNS一般ということになるのだと思う。 個人的にはtw…

喪失した熱量を、君のために分け与える

このコロナの中で薄々感じていたことが、ここ数ヶ月で急に顕在化してきている気がする。それは「熱量の喪失」だ。 最初は対岸の火事というか、割と遠いところで起きている話だと思っていた。たしかに電車の人身事故は増えているような気がしていたけれども、…

選ばれた自分を求めるのはやめよう

新型コロナウィルスの感染者が急減している。要因は様々あるが、やはりワクチンの接種は大きく貢献していると思う。もちろんワクチンを打つことの是非については色々な考え方があるのだけど、現状では最善の策だと思っていて、この間に特効薬の開発を続けて…

夏の成果はすぐには現れない

大学入試に向けて、夏の頑張りが大事だということは今更言うまでもない。比較的自由に時間を管理することのできるこの夏にどれだけ基礎を固めるか、苦手意識を払拭するか、得意分野をさらに伸ばすかが合格のカギを握る。 おまけに夏休みは予備校や塾がこぞっ…

読解に向き合わせるために試行錯誤中

肌感覚なのだけど、ここ数年で、大学入試の問題のつくりがかなり変わった気がする。特に直近のセンター試験、そして共通テストにおいては、全科目的に「読むこと」に重きが置かれている気がする。 例えば、2016年のセンター試験(化学)では、ミョウバンの純…

面倒でも一手間かける

コーヒーが好きでよく飲む。 この夏は、暑いのと忙しいのとでペットボトルのコーヒーばかり飲んでいた。 これはこれで簡便だし、味についても満足していたたのだが 昨日、すごく久しぶりにドリップコーヒーを淹れてみた。 今までのコーヒーなんだったんだと…

【大学入試】夏休み明けの基礎定着確認リスト(有機化学編)

前回、前々回の続き。もう9月だけど許してください。思いついたのが一昨日なので、、 tsuki-akr.hatenablog.jp tsuki-akr.hatenablog.jp 無機化学は理論化学の具体例的な話が多く、理論化学とセットでおさえると相乗効果で覚えやすくなるのだけど、有機化学…

【大学入試】夏休み明けの基礎定着確認リスト(無機化学編)

前回の続き。今回は無機化学です。 tsuki-akr.hatenablog.jp 1.17族元素 ハロゲンの単体:沸点の大小、色、酸化力の大小 ハロゲン単体と水の反応(フッ素と塩素) ヨウ素がヨウ化カリウム水溶液に溶ける理由 塩素:製法3つ(MnO2と濃塩酸、さらし粉と希塩…

【大学入試】夏休み明けの基礎定着確認リスト(理論化学編)

ふと、化学の基礎を固める、とは具体的にはどういうことだろうかと考えていた。一言で言えば、教科書傍用問題集(リードα、セミナー、センサー、ニューグローバルなど)の問題を難なく解けて、しかも思考プロセスが解説に書かれているものと一致している、と…

化学の計算で「サボる」

今週のお題「サボる」 初めて運営の出すお題にチャレンジしようと思う。普段は仕事関係、すなわち受験指導について書くことが多いので、今回もそれに絡めて書いてみる。 どうも「サボる」という言葉にはネガティブな意味が込められていて、とにかく何でもか…

私が博士号を取得するまで(4)

無事に内定をもらえたのはいいのだけど、肝心の研究は相変わらず鳴かず飛ばずだった。 一つ目の理由としては、もともと応用研究主体のラボであるにも関わらず、基礎研究ど真ん中の研究をやっていたことだ。しかもそれがラボの中心となるテーマとは若干外れて…

私が博士号を取得するまで(3)

かくして、人生で二度目の就職活動を始めることになった。以前は研究職しか目になかったのだが、いったん白紙にして、ゼロベースで果たして自分が社会貢献として何をしたいのか、何が合っているのかを考え直した。 このときは「絶対内定」という本を参考にし…

私が博士号を取得するまで(2)

結局博士課程に進学したのだが、研究を何となくやりたいなと思ってはいたものの、強烈な動機付けがあるわけではなかった。それに、自分自身の研究テーマも、お世辞には言えないほど順風満帆ではなかった。むしろ茨の道だった。 博士課程ではこういった研究成…

私が博士号を取得するまで(1)

ふと、タイトルの件で書いてみたくなった。長編になるので小分けにして書きたい。 とりあえず、修士課程まではすっとばしたいと思う(笑)全員が全員そうではないが、大体の場合、理系であればよほど社会に出てやりたいことが見つからない限りはここまではス…

集団指導は個別指導のように

集団指導を主に担当していると、どうしても全員への伝達を重視してしまいがちなのだが、集団指導こそ個別の対応が大切になってくると思う。 学力面で考えた場合、この授業がどハマりする生徒もいれば、それについていくのにしんどい生徒もいるし、簡単すぎて…

絶えず自分をアップデートせよ

夏期講習中で多忙なのでなかなか更新できず申し訳ない。久々の投稿である。 こういう忙しい状況(特に今年は例年よりもコマの関係でバタバタしている)なので、オリンピックもほぼリアルタイムで観ずに終わり、結果を、毎朝チェックするニュースで知るくらい…

家庭教師でバイトをしていて学力を向上させられていないと悔やんだこと

大学生になって、バイトをしていた。今思えばホールスタッフとかコンビニとか、接客のバイトをもっとすればよかったなあと思うのだが、結局家庭教師のバイトしかやっていなかった。 当時は集団授業を受けず、なぜ家庭教師なのかとか、そういった細かい事情を…

【大学入試】無機化学の反応式(硫化水素の製法)

生徒:先生!今度は硫化水素の実験室的製法、硫化鉄(Ⅱ)と塩化水素の反応が分かりません!これこそ丸暗記するしかないでしょう! 先生:いやいや何をいっているんだい。なんでもかんでも暗記をするんじゃなくて、暗記を減らす努力をする、そういうスタンス…

【大学入試】無機化学の反応式(塩素の製法)

生徒:先生!塩素の実験室的製法の反応式がよくわかりません!丸覚えしたらいいですか!? 先生:うーん、、反応式は確かに書けたらそれでいいわけで、覚えたもの勝ちではあるけれど、あれもこれもと片っ端から暗記していくとキリがないよ。だから、暗記しな…

質問していいですか?の違和感

「質問していいですか?」 よく生徒から言われる言葉である。ビジネスシーンでも誰かと話すときには「いまお時間よろしいですか?」と言うのが一つのマナーであるし、相手への気遣いという点では何も問題がない。ただ、文脈にもよるのだが、個人的にはこう言…

学校は想像以上に難しいことをやっている

仕事柄、学校の授業内容についても質問を受けることが多く、その中で学校でどのレベルまで授業が展開されているのかを知ることも多い。特にここ数年は、学校で扱われている内容のレベルが非常に高いなと思わされることばかりだ。 例えば化学の場合、結合であ…

少しずつ徳を重ねるしかない

これだけ多くの生徒を担当していれば、すぐに親しい間柄になるような生徒もいれば、なかなか打ち解けられないような生徒もいる。特に異動したての場合というのは、基本的に冷たい目とまではいかないまでも、前任者ロスというのはあるわけで、多少不満をもっ…